十五少年(読み)ジュウゴショウネン

デジタル大辞泉 「十五少年」の意味・読み・例文・類語

じゅうごしょうねん〔ジフゴセウネン〕【十五少年】

フランス作家ジュール=ベルヌ冒険小説「2年間の休暇(Deux ans de vacances)」(1888)を森田思軒が少年向けに日本語訳したもの。訳は英語版からの抄訳。明治29年(1896)、雑誌少年世界」に「冒険奇談十五少年」の題名連載したのち改題して出版ベストセラーとなる。冒険という日本語は本訳で初めて用いられた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「十五少年」の意味・わかりやすい解説

十五少年
じゅうごしょうねん

フランスの小説家ジュールベルヌ原作,森田思軒訳の翻訳少年小説。 1896年『少年世界』に連載,同年刊。原題『二ヵ年の学校休暇』 Deux ans de vacance (1888) 。暴風雨で難破し,無人島に流れ着いたニュージーランドの少年 15人の漂流冒険譚。思軒の翻訳小説代表作である。

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世界大百科事典(旧版)内の十五少年の言及

【ベルヌ】より

…《地底旅行》(1864),《地球から月へ》(1865),《ハトラス船長の探検》(1866),《グラント船長の子どもたち》(1868),《海底2万哩Vingt mille lieues sous les mers》(1870),《80日間世界一周Le tour du monde en quatre‐vingts jours》(1873),《神秘の島》(1875),《ミシェル・ストロゴフ》(1876),《2年間の休暇Deux ans de vacances》(1888。邦訳《十五少年》)などは今日でもなお世界各国で愛読されているし,繰り返し映画化もされた。日本では,川島忠之助訳《80日間世界一周》(1878),森田思軒訳《十五少年》(1896年)など,明治の翻訳文学史上で大きな位置を占めた。…

※「十五少年」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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