朝日日本歴史人物事典 「千田貞暁」の解説
千田貞暁
生年:天保7.7.29(1836.9.9)
明治期の地方官。鹿児島藩士の子として生まれ,幕末の志士として国事に奔走,薩英戦争(1863)にも参加,戊辰戦争(1868~69)にも従軍する。維新後は東京,広島,新潟,和歌山,愛知,京都,宮崎各地に知事などとして奉職。また,男爵を授けられ,明治37(1904)年には貴族院議員となる。中央官庁との軋轢も辞さないという気骨のある薩摩系地方官として活躍し,特に広島県宇品港建設では大きな功績があった。その一方で第2回総選挙(1892)では選挙干渉で名をあげた。<参考文献>広島県編『千田知事と宇品港』
(季武嘉也)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報