南アフリカ戦争(読み)ミナミアフリカセンソウ(その他表記)South African War; Boer War

デジタル大辞泉 「南アフリカ戦争」の意味・読み・例文・類語

みなみアフリカ‐せんそう〔‐センサウ〕【南アフリカ戦争】

南ア戦争

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南アフリカ戦争」の意味・わかりやすい解説

南アフリカ戦争
みなみアフリカせんそう
South African War; Boer War

ブール戦争ボーア戦争,南阿戦争とも呼ばれる。 1899~1902年にイギリスとボーア人が建てたトランスバール共和国およびオレンジ自由国との間に行われた戦争。トランスバール金鉱が発見されて以来,イギリスは同地に大量の移民を行い市民権と選挙権を要求し,また 1881年以降自治を認められていたトランスバール共和国に対し,宗主権を主張した。さらにアフリカ南部にイギリス人が支配的勢力を握る経済・政治上の連合体制の建設を企図,これに対抗してトランスバールは同じボーア人の建てたオレンジ自由国と軍事同盟を結んだため両者の関係は悪化し,99年 10月戦争が開始された。 1900年6月イギリス軍がトランスバールに侵入しこれを占領,同年9月トランスバール共和国のイギリス併合を宣言。しかしボーア軍がゲリラ戦によって反抗を続けたため戦争は長引いたが,02年5月フェレーニヒンク条約を調印し,トランスバール共和国,オレンジ自由国をイギリス領植民地とすることによって戦争は終結した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「南アフリカ戦争」の解説

南アフリカ戦争(みなみアフリカせんそう)

ボーア戦争,ブール戦争,アングロ・ボーア戦争ともいう。19世紀イギリスはケープなどの領土を獲得し,ブール人奥地に建てたトランスヴァール共和国オレンジ自由国にも露骨な干渉を行った。トランスヴァール大統領クリューガーはオレンジ自由国と同盟を結んでこれに対抗,1899年戦争を宣言した。当初イギリスは苦戦するが,本国から援軍を得て反撃,ブール人はゲリラ戦をもって抵抗するが,1902年降伏。この戦争によってイギリスはローデシアを含めて南部アフリカ一帯に覇権を確立することに成功。世界史的には,列強の世界分割,アフリカ分割を締めくくる事件とみることができる。

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百科事典マイペディア 「南アフリカ戦争」の意味・わかりやすい解説

南アフリカ戦争【みなみアフリカせんそう】

ボーア戦争

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