南京虐殺事件(読み)ナンキンぎゃくさつじけん

山川 日本史小辞典 改訂新版 「南京虐殺事件」の解説

南京虐殺事件
ナンキンぎゃくさつじけん

南京事件とも。日中戦争における国民政府の首都南京攻略作戦で,日本軍がおこした暴行虐殺事件。柳川平助中将の第10軍と松井石根(いわね)大将の上海派遣軍が,1937年(昭和12)12月13日に南京を占領。両部隊の先陣争い,上海戦からの連戦による部隊の士気低下,中国側の予測よりも早期の退却戦争法規無知などが原因で,大規模な捕虜虐殺・放火略奪・強姦などが行われた。当時から列国の宗教団体などを通じて世界中に報じられ,日本政府首脳部も情報を得ていたが,その規模の大きさと赤裸々な実態については極東国際軍事裁判ではじめて明らかにされ衝撃をよんだ。被害者実数は数万~四十数万人まで諸説ある。

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旺文社日本史事典 三訂版 「南京虐殺事件」の解説

南京虐殺事件
ナンキンぎゃくさつじけん

1937年,日中戦争で日本軍が南京を占領する際引き起こした略奪暴行事件
南京事件ともいう。1937年12月から翌年2月初めまで,中国国民政府の首都南京を,柳川平助中将の第10軍と松井石根大将の上海派遣軍とが占領する際に大規模な捕虜虐殺,放火,略奪,婦女暴行が行われた。この事件は日本国内では知らされず,戦後の極東国際軍事裁判で明らかにされた。被害者の実数は数万人から40数万人まで諸説ある。

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