南里文雄(読み)ナンリ フミオ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「南里文雄」の解説

南里 文雄
ナンリ フミオ


職業
ジャズトランペット奏者

生年月日
明治43年 12月24日

出生地
大阪府 大阪市

学歴
須磨高小卒

経歴
大正14年大阪の高島屋少年音楽隊に入ってコルネットを習ったが、昭和2年ジャズに転向して翌年上京、また上海などでジャズのテクニックなどを勉強する。9年ジャズグループ“南里文雄とホット・ペッパーズ”を結成。のち大連に渡り、15年帰国。戦争半ばで応召。戦後は23年にペッパーズを再編して日本一のデキシー・バンドに育て上げ、同バンドはハナ肇はじめ数多くのバンドマンを輩出した。29年に視神経萎縮のため失明寸前までなったがこれを克服、40年のペッパーズ解散後はトランペットの独奏者として活躍した。49年には第一線のジャズメン数十人と「ベトナム人民支援ジャズコンサート」を開催。最後まで活動をつづけ、「栄光のトランペッター〜南里文雄リサイタル」「セントルイス・ブルース」「フェアウェル」など数多くのレコードがある。日本ジャズ界の草分けで“日本のサッチモ”と呼ばれ、その功績を記念して50年に南里文雄賞が設定された。

没年月日
昭和50年 8月4日 (1975年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「南里文雄」の解説

南里 文雄
ナンリ フミオ

昭和期のジャズトランペット奏者



生年
明治43(1910)年12月24日

没年
昭和50(1975)年8月4日

出生地
大阪府大阪市

学歴〔年〕
須磨高小卒

経歴
大正14年大阪の高島屋少年音楽隊に入ってコルネットを習ったが、昭和2年ジャズに転向して翌年上京、また上海などでジャズのテクニックなどを勉強する。9年ジャズグループ“南里文雄とホット・ペッパーズ”を結成。のち大連に渡り、15年帰国。戦争半ばで応召。戦後は23年にペッパーズを再編して日本一のデキシー・バンドに育て上げ、同バンドはハナ肇はじめ数多くのバンドマンを輩出した。29年に視神経萎縮のため失明寸前までなったがこれを克服、40年のペッパーズ解散後はトランペットの独奏者として活躍した。49年には第一線のジャズメン数十人と「ベトナム人民支援ジャズコンサート」を開催。最後まで活動をつづけ、「栄光のトランペッター〜南里文雄リサイタル」「セントルイス・ブルース」「フェアウェル」など数多くのレコードがある。日本ジャズ界の草分けで“日本のサッチモ”と呼ばれ、その功績を記念して50年に南里文雄賞が設定された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「南里文雄」の意味・わかりやすい解説

南里文雄
なんりふみお
(1910―1975)

ジャズ・トランペット奏者。大阪に生まれる。大阪の高島屋少年音楽隊でコルネットを学び、16歳で神戸のダンス・バンドに参加。1929年(昭和4)上海(シャンハイ)に渡り、黒人ジャズ・ピアノ奏者テディ・ウェザーフォード指導を受け、約1年後に帰国、ダンスホールやレコードに活躍、圧倒的な人気と名声を得た。34年にモダンなディキシーランド・スタイルのホット・ペッパーズを結成。54年に失明したが活動は続行。日本のジャズの発展に多大の貢献があり、いまも敬愛されている。

青木 啓]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「南里文雄」の解説

南里文雄 なんり-ふみお

1910-1975 昭和時代のトランペット奏者。
明治43年12月24日生まれ。大正14年大阪高島屋少年音楽隊にはいる。のち黒人ピアニスト,ウェザーフォードにジャズをまなぶ。昭和9年バンド「ホットペッパーズ」を結成。戦後,デキシーランドジャズの演奏をつづけ,29年視力をうしなうが再起した。昭和50年8月4日死去。64歳。同年南里文雄音楽賞がもうけられた。大阪出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「南里文雄」の解説

南里 文雄 (なんり ふみお)

生年月日:1910年12月24日
昭和時代のジャズトランペット奏者
1975年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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