単羽織(読み)ヒトエバオリ

デジタル大辞泉 「単羽織」の意味・読み・例文・類語

ひとえ‐ばおり〔ひとへ‐〕【単羽織】

裏をつけない夏用の羽織 夏》「身にからむ―も浮世かな/其角

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「単羽織」の意味・読み・例文・類語

ひとえ‐ばおり ひとへ‥【単羽織】

〘名〙 裏地をつけない夏用の羽織。古くは季節を問わずほこりよけや礼服として用いられたようだが、江戸時代男子正装となった。明治以後は五、六月金紗縮緬などの薄地のものを、女子もおしゃれ着としても使用するようになる。薄羽織夏羽織。《季・夏》
※利家夜話(17C前)中「袴肩衣の上に海松色の単羽折を着し」

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世界大百科事典(旧版)内の単羽織の言及

【羽織】より

…生地はちりめん,綸子(りんず)が主で10月から4月ごろまでは袷(あわせ)仕立てとし,羽二重などのすべりのよい柄物の裏地(羽裏(はうら))をつける。これらの生地を単(ひとえ)仕立てにした単羽織はほとんど失われ,代りに絽(ろ),紗,羅などの夏羽織が用いられているのが現状である。【山下 悦子】。…

※「単羽織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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