厚司(読み)アツシ

デジタル大辞泉 「厚司」の意味・読み・例文・類語

あつし【厚司/厚子】

アイヌ語から》
オヒョウなどの樹皮を細く裂いて織った布。また、その布で作ったアイヌ衣服。背・袖口・裾に独特の模様を刺繍する。
平織りまたは綾織りの厚い木綿織物紺無地こんむじ、または単純な縞柄で、仕事着として用いる。 冬》

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「厚司」の意味・わかりやすい解説

厚司
あつし

厚子とも書く。アイヌ語のアツシ attush,つまりオヒョウの樹皮からとった繊維で織った織物。アイヌの着物がこれでできているところから,厚司をアイヌの着物と解することが多い。着物としての厚司は袖は平袖 (ひらそで) ,丈はすねぐらいで,女物は男物よりやや長めで (おくみ) がない。厚司の特色は袖口,襟,背,裾回しなどに木綿や絹でアイヌ特有の模様を切付けにすることである。また,関西地方で考案された非常にじょうぶな厚手の木綿織物でつくられた紺無地か大名縞の労働着も厚司と呼ばれ,一般に用いられている。

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