原地形(読み)げんちけい(その他表記)initial form

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原地形」の意味・わかりやすい解説

原地形
げんちけい
initial form

W.デービス浸食輪廻説において,地形変化の出発点となる仮想上の地形。地形の変化は原地形に始り,次地形 (幼年期壮年期老年期) を経て終地形 (準平原 ) をもって終る。原地形は内作用によって生じるもので,新たに噴出した火山の表面,隆起または海面下降によって陸地となった旧海底面,地殻運動または海面変化によって浸食基準面に対する位置関係を変じた地表面,などが原地形に近いものであるといえる。 (→幼年期地形 , 壮年期地形 , 老年期地形 )

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百科事典マイペディア 「原地形」の意味・わかりやすい解説

原地形【げんちけい】

浸食輪廻(りんね)の出発になる平たんな地形。隆起したばかりの海底面や準平原,火山運動で新しくできた土地など。

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世界大百科事典(旧版)内の原地形の言及

【地形】より

…彼によれば地形を支配する主要な因子として組織,営力,時期の三つを考え,とくにこれを地形因子と名付けた。〈組織〉は原地形と地質構造とであり,具体的には最初の高さや起伏,大きさや形態に加えてそれを造っている岩石の種類,浸食への抵抗性や岩石の配置などが含まれる。〈営力〉はこの場合は浸食作用のことで,その種類によって,それぞれ特徴のある地形が現出する。…

※「原地形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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