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海面変化 かいめんへんかeustatic change

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海面変化
かいめんへんか
eustatic change

地球全海洋に同時に見られる平均海水面の変化。海岸隆起沈降による地域変化はささない。海水準変動,ユースタティック運動ともいう。おもな原因は,気候の寒冷化,温暖化に伴う氷河の成長,融解であり,普通,海面変化といえば第四紀氷期のものをさす。氷期には海水中の水分が高緯度地帯の氷として固定するため,海水量は減少し,海面は低下する。一方,間氷期には氷が融解して,海水量は増加し,海面は上昇する。第四紀更新世にはこうした昇降を繰り返し,そのときの海面低下の最大値は今日の海面から約 100mとされている。海面変化の痕跡は,各地に見られる海岸段丘河岸段丘海底地形などに認められるが,日本では地盤の昇降が大きく,海面変化の影響を区別することが困難である。近年では 1890年頃を境にして平均海水面が目立って上昇し始め,年 1.1mm前後の割合で上昇を続けている。20世紀後半,南極の氷は成長段階にあるといわれ,海面上昇の原因は,気候の温暖化による北半球の大陸氷河(氷床)の融解にあると考えられた。海面変化の原因には,ほかに海底の大規模な昇降や堆積作用,および海水の温度変化などが指摘されているが,これらによる海面変化の見積もりは難しく,量的な評価はくだされていない。

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大辞林 第三版の解説

かいめんへんか【海面変化】

海水の増減や海底の変動などによって生じる全世界的な海面の昇降。大規模な氷河の消長による氷河性海面変化は、過去数十万年間に約十万年を周期とする100メートル 内外の海面の昇降をもたらした。温度上昇による海水の膨張もその原因になる。海水準変動。海面変動。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海面変化
かいめんへんか

海面の高さが陸地に対して上がったり下がったりすること。海面変動、海水準変動ともいう。一般に潮汐(ちょうせき)や気象により海水が移動して起こる短期的なものは含まれず、海水面の平均的な高さの変化をさす。海水量の増減や海底地形の変化による全世界的な海面変化は汎(はん)(氾)世界的海面変動(ユースタシーeustasy)とよばれる。実際にある場所で観測される海面変化は汎世界的な変化にその地域の地面の動きが加わった相対的なものであり、相対的海面変動という。汎世界的海面変動のうち氷河の消長に伴う氷河性海面変動がよく知られており、とくに第四紀については詳しく調べられている。[小松原純子]

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