デジタル大辞泉 「原子力災害」の意味・読み・例文・類語 げんしりょく‐さいがい【原子力災害】 原子力施設などの事故で引き起こされる災害。放射性物質が放出されるなど、周囲に甚大な影響を及ぼす。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「原子力災害」の意味・わかりやすい解説 原子力災害【げんしりょくさいがい】 狭義には原発や核燃料施設などの原子力関連施設で起こる事故をさすが,広義には,チェルノブイリ原発事故や福島第一原発の大事故の場合のように,放射性物質が急速かつ大量に施設外に放出されて大気汚染・土壌汚染,海洋汚染などの環境汚染を引き起こし,人体にも何世代にもわたる悪影響を及ぼし,経済・社会に甚大な影響を与える場合にその被害の全体を指して原子力災害という。自然災害と異なるのは,原子力災害の場合,原子力発電などをめぐる国の原子力政策,電力会社,原子力産業,それらと密接な関連をもつ原子力工学の研究体制や技術体制など広範な人為的な要素が災害の要因として決定的な意味を持っていることで,自然災害にたいして,あきらかに人災であり,人間による反自然災害である。また被害が,一地域,一社会にとどまることなく,国と地域を越えて,きわめて広範囲に及ぶ可能性がたえずあることも自然災害とは異なっている。福島第一原発事故に関して,日本国政府は2011年5月,「原発被災者は国策による災害被災者」と明確に規定した。→関連項目原子力保険|原発事故 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報