参与観察(読み)サンヨカンサツ

デジタル大辞泉の解説

さんよ‐かんさつ〔‐クワンサツ〕【参与観察】

社会調査の方法の一。調査者自身が調査対象である社会や集団に加わり、長期にわたって生活をともにしながら観察し、資料を収集する方法。文化人類学における異文化社会の研究などに用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

参与観察【さんよかんさつ】

調査者が被調査者集団の内部で長期にわたって生活し,その実態を多角的に観察する方法。シカゴ学派の諸研究が有名。被調査者が調査されているという意識をもたないですむことや,外部から観察できない事象や人々の考え方,感情の動きなどを理解できることなどの長所を持つ。しかし調査結果の客観性を得にくいことや,被調査者集団の生活に密着するあまり,観察が一面的になりやすいという短所をも持つ。非参与的な方法と併用することが望ましいとされる。

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大辞林 第三版の解説

さんよかんさつ【参与観察】

研究対象である社会や集団に調査者自身が加わり、生活をともにしながら観察を行い、一次資料を収集すること。文化人類学などにおける異文化社会の重要な研究方法。 → フィールド-ワーク

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世界大百科事典内の参与観察の言及

【社会人類学】より

…(1)対象は小さな社会,あるいは大きな社会の中の小さな独立性のある共同体であること。(2)調査は対象地域に長期間住み込み,参与観察participant observationという,調査者自身も対象の社会の生活の流れの中に身を置き,その中に視点を持つ形で行われること。(3)分析は,当該の社会の各制度や要素がいかなる機能をもって統合された社会システムを構成し,かついかに働いているかを探るところにあること。…

【マリノフスキー】より

…しかし研究者としての真価が発揮されたのは,14年から18年にかけて行ったニューギニア東部のトロブリアンド諸島における調査によってである。彼がこのときに行った,一人の調査者が長期にわたって,現地語を用い,当該社会の生活に加わりながら観察を行う(参与観察participant observation),という調査法は,現在に至るまで人類学の野外調査の範型となっている。この調査からロンドンに戻った彼は,その調査資料に基づき,トロブリアンド諸島民のクラと呼ばれる儀礼的交換(《西太平洋の航海者達》1922),性をめぐる慣習,農耕等の呪術,法と慣習などに関し次々と著作を刊行し,また前述のロンドン・スクールで人類学を講じ,27年には同大学の最初の社会人類学教授となった。…

※「参与観察」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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