古座峡(読み)こざきょう

改訂新版 世界大百科事典 「古座峡」の意味・わかりやすい解説

古座峡 (こざきょう)

和歌山県南部を流れる古座川中流にある峡谷。古座川は低山性の山地を緩やかに流れ,熊野灘に面した河口より24km余さかのぼった真砂まで舟運が可能であった。蛇行の著しい古座川が南から東へ流れを変える古座川町追野々から一雨(いちぶり)まで12kmが古座峡と呼ばれ,両岸に古第三紀の牟婁層群と第三紀の熊野層群の砂岩泥岩からなる岩壁が迫る。とくに明神にある巨大な一枚岩(天)は,高さ300m,幅836mに達する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古座峡」の意味・わかりやすい解説

古座峡
こざきょう

和歌山県南部,古座川中流部の峡谷。古座川町南部に位置。古座川が三尾川を合わせてのち東流する約 20kmの間をさす。新第三紀層の流紋岩が浸食され,両岸に奇岩怪石が連なる景勝地で,蔵土(くろず)の天柱岩,相瀬(おおせ)の一枚岩(国指定天然記念物),月野瀬の牡丹岩,高池の虫喰岩(国指定天然記念物)は特に有名。峡谷末端の川の中にある巨石からなる島は,河内神社の神体とされ,鯨船で島を回る船祭は有名(→御舟祭)。月野瀬に温泉がある。

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