改訂新版 世界大百科事典 「古詩源」の意味・わかりやすい解説
古詩源 (こしげん)
Gǔ shī yuán
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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中国、隋(ずい)以前の古詩の総集。清(しん)の沈徳潜(しんとくせん)の編。全14巻。詩、楽府(がふ)、俚謡(りよう)などを時代順、作者別に並べる。詩の類では976首。時代では晋(しん)詩を、作者では陶淵明(とうえんめい)をもっとも多くとる。沈徳潜の選んだ唐・明(みん)・国朝詩(清)の名詩選である別裁集とともに、清代格調派の主張をうかがうに足るが、その選択はほぼ妥当である。1719年に本書が刊行されて以来、広く世の支持を受け、古詩の入門書として流行した。張玉穀(ちょうぎょくこく)の『古詩賞析(こししょうせき)』も、やはり『古詩源』に準拠しており、これもかなり盛行をみた。
[佐藤一郎]
『内田泉之助著『漢詩大系4・5 古詩源 上下』(1964、65・集英社)』
…広義には,平仄(ひようそく)や句数の制約を受けない唐以前の中国の詩を総称する。清の沈徳潜(しんとくせん)の《古詩源》などは,そうした詩を集めたもの。またそのような古い形式にのっとって作られた唐以後の詩をも古詩という。…
…明代の古文辞派の説をうけるものではあるが,古典の選択に対する態度はより寛容である。詩の実作はやや平板に堕するが,詩論書《説詩晬語(せつしさいご)》,および体系的な選評シリーズである《古詩源》と唐詩・明詩・清詩の各《別裁集》は,今日も広く利用されている。【松村 昂】。…
※「古詩源」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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