デジタル大辞泉 「合す」の意味・読み・例文・類語 あわ・す〔あはす〕【合(わ)す】 [動サ五(四)]「合わせる」に同じ。「墓前に手を―・す」[動サ下二]「あ(合)わせる」の文語形。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「合す」の意味・読み・例文・類語 あわ・すあはす【合・会・逢・遭】 [ 1 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙 ⇒あわせる(合)[ 2 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙① 一つに重ねる。寄せてくっつける。一致させる。いっしょにする。[初出の実例]「是はとよと心をあはし今日かたきをうたんと」(出典:歌舞伎・熊野山開帳(1696)上)「夜の目もあはさで案じ事」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)前)「一年のあひだに二度も、さうして今度とあはして三度も」(出典:一と踊(1921)〈宇野浩二〉四)② 薬などを調合する。[初出の実例]「薬を調合(アハ)して帰り去れば」(出典:鳥追阿松海上新話(1878)〈久保田彦作〉初)③ ある状態や程度にふさわしくする。また、相手の言動に応じてうまくあしらう。[初出の実例]「女郎も〈略〉ただそうざますなどといいかげんにあわしている」(出典:洒落本・夜色のかたまり(1832))④ 音、声、動き等を調和させる。調子を整える。[初出の実例]「柱(ぢ)を掛けて調子合(アハ)して弾き出す」(出典:人情本・清談若緑(19C中)一)⑤ 釣りで、魚が餌にかかる時に、針を魚の口にうまくひっかける。[初出の実例]「浮木(うき)がグイと沈んだから合(アハ)すと、餌釣としては、中々大(おほき)いのが上った」(出典:都の友へ、B生より(1907)〈国木田独歩〉)⑥ (顔を)互いに向ける。また、対面、面会させる。[初出の実例]「折平に逢(アハ)しくれよ」(出典:浄瑠璃・源平布引滝(1749)二)「昼飯の時、顔を合はしたが」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三)⑦ 結婚させる。[初出の実例]「平太に婚(アハ)すつもりだったお清は居ず」(出典:夜の雪(1898)〈幸田露伴〉上)⑧ 物と物とを比較する。ある条件に照らして考え比べる。[初出の実例]「親だまのあたじけねへに合(アハ)しては不思義に買てやるよ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)「齢に較(ア)はしては若やいだ隠居老婆さん」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉電影) がっ‐・す【合】 〘 自動詞 他サ行変格活用 〙 ⇒がっする(合) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例