日本歴史地名大系 「名東遺跡」の解説
名東遺跡
みようどういせき
当遺跡は昭和三〇年代に存在を知られるようになった。当初は断片的な採集資料のみであったが、昭和三五年(一九六〇)に二地点での採集および発掘調査によって多くの弥生土器が得られて以後、周辺の調査が行われるようになった。当遺跡から出土した弥生土器は、かつて四国の弥生土器の編年で、中期から後期にかけての名東I―III式土器という型式名称で分類されたことがあり、その標式遺跡とされている。これまで遺跡内の複数の地点で発掘調査が行われ、出土した遺物の時期は旧石器時代から中世にまでわたり、その中心は弥生時代となっている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報