精選版 日本国語大辞典 「名草神社」の意味・読み・例文・類語 なぐさ‐じんじゃ【名草神社】 兵庫県養父(やぶ)市八鹿(ようか)町石原にある神社。旧県社。祭神は名草彦命(なぐさひこのみこと)ほか。敏達天皇一四年、高野直幡彦(たかののあたいはたひこ)が悪疫退散を祈ってその祖神を奉斎。のち仏教と習合、妙見宮と呼ばれて加持祈祷で知られた。通称は妙見様。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「名草神社」の解説 名草神社なぐさじんじや 兵庫県:養父郡八鹿町石原村名草神社[現在地名]八鹿町石原石原(いしはら)集落から西方に離れた妙見(みようけん)山(名草山・石原山ともよぶ)の北東山腹に位置する。一般に妙見さんとよばれている。現在の祭神は名草彦命を主神とし、相殿に天御中主神ほか五神を祀る。旧県社。なお社地は石原の飛地となっているが、隣接する門前の妙見集落をはじめ周辺一帯は日畑(ひばた)地内である。社伝によれば、敏達天皇一四年に養父郡司で紀伊国名草出身の高野直夫幡彦は民が悪疫に苦しむのを哀れみ、祖神の名草彦命などを石原山に祀ったのを始めと伝える。「延喜式」神名帳にみえる養父郡の「名草(ナクサノ)神社」に比定される。遅くとも中世には石原集落の真言宗妙見山帝釈(たいしやく)寺(現高野山真言宗日光院)と関係を深めて妙見宮とよばれ、星の神(北辰・北斗)とされる天御中主神を祭神に含み込み、妙見信仰の対象となったと思われる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報