日本大百科全書(ニッポニカ) 「和田小六」の意味・わかりやすい解説
和田小六
わだころく
(1890―1952)
航空工学者。侯爵木戸孝正(たかまさ)(1857―1917)の次男として東京に生まれ、祖父木戸孝允(たかよし)の実家和田家を相続した。1915年(大正4)東京帝国大学工科大学造船学科を卒業、同大学助教授となった。1920年欧米に留学、帰国して教授に就任し、のち航空研究所所長として航空工学の発展に尽くした。1938年(昭和13)に航空史上有名な連続周回飛行国際新記録を樹立した長距離機の研究試作(航研機)は、所長時代に指導したものである。1942年技術院創設とともに同次長となり、1944年から没年までは東京工業大学学長の職にあり、第二次世界大戦後の大学改革にも大きな役割を果たした。
[山崎俊雄]
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