(読み)コク

デジタル大辞泉 「哭」の意味・読み・例文・類語

こく【哭】[漢字項目]

[音]コク(呉)(漢) [訓]なく
大声で泣く。「鬼哭号哭痛哭慟哭どうこく

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精選版 日本国語大辞典 「哭」の意味・読み・例文・類語

こく【哭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 大声で泣きさけぶこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 人の死を悲しんで泣きさけぶ儀式。〔礼記‐喪大記〕

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普及版 字通 「哭」の読み・字形・画数・意味


10画

[字音] コク
[字訓] なく

[説文解字]

[字形] 会意
(けん)+犬。口は(さい)、祝を収める器の形。犬は犬牲。(しゆう)と犬とに従うものは(器)で明器。喪葬に用いる。哭は葬に臨んで哭泣することをいう。〔説文〕二上に「哀しむ聲なり。に從ひ、獄(ごく)の省聲なり」とするが、一犬を以て獄の省とすることはできない。また〔段注〕に、家が豕(ぶた)に従うように、哭声も犬に従うとするが、犬は清めに用いる犠牲である。家も卜文は犬に従い、犬牲を以て清めて基(てんき)とする建物で、卜辞に「上甲の家」というように、もと祀をいう語であった。哭の声は、おそらくその哭泣の声をとるものであろう。

[訓義]
1. なく、葬にのぞんでなく、なげく。
2. うたう、泣くように葬歌をうたう。

[古辞書の訓]
名義抄〕哭 ナク 〔立〕哭 ヲラブ・サケブ・アハレブ・ナク・ヨバフ・カナシブ・ツキ

[部首]
〔説文〕に喪をこの部に属し、〔玉〕には哭・喪をともに(けん)部に属する。喪は哭と(亡)との会意字である。

[熟語]
哭柩・哭泣・哭号・哭声哭喪哭嘆哭弔哭痛・哭哭悲・哭別哭踊哭詈哭臨
[下接語]
往哭・歌哭・鬼哭・泣哭・狂哭・哭・号哭・心哭・絶哭・善哭・大哭・対哭・嘆哭・長哭・朝哭・痛哭・哭・慟哭・悲哭・憤哭・暮哭・奔哭・臨哭

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