改訂新版 世界大百科事典 「唐文粋」の意味・わかりやすい解説 唐文粋 (とうもんずい)Táng wén cuì 中国,北宋の姚鉉(ようげん)が,唐末以来の作風を否定し,復古による革新を意図して唐代の作品を選録した詩文集。100巻。1011年(大中祥符4)に成る。選択方針として,詩では唐代に確立した五言・七言律詩,文では形式・修辞を重んじる〈駢文(べんぶん)〉は収めないことに,編者の古風の尊重がうかがえる。作品の形式により区分され,さらに一形式の中では主題別に分類される。平安時代の《本朝文粋(ほんちようもんずい)》は,この書に擬したものである。執筆者:荒井 健 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「唐文粋」の意味・わかりやすい解説 唐文粋とうもんずいTang-wen-cui 中国,唐代詩文の選集。北宋の姚鉉(ようげん)の編。100巻。『文選』にほぼならった分類で,駢文と近体詩を除いた唐代の詩文の精華を集めたもの。古雅を重んじ,韓愈,柳宗元の古文を特に重んじており,宋代の古文運動の先駆的な動きといえる。清の郭に『唐文粋補遺』(26巻)の編がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by