善趣(読み)ゼンシュ

デジタル大辞泉 「善趣」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐しゅ【善趣】

仏語現世でよい行いをした人が死後におもむく世界。また、その生存のあり方。人・天・阿修羅三つがある。善道。⇔悪趣

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精選版 日本国語大辞典 「善趣」の意味・読み・例文・類語

ぜん‐しゅ【善趣】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。この世で善い行ないをした人が死後におもむく世界。天・人・阿修羅の三つを三善趣という。地獄餓鬼畜生などの悪趣に対していう語。善道。
    1. [初出の実例]「命終之後、往生善趣、楽世界中」(出典往生要集(984‐985)大文五)
    2. 「病苦をたすけ、厄難を除き、悪趣をまぬかれ、善趣に生まるる方便是也」(出典:梵舜本沙石集(1283)二)
    3. [その他の文献]〔無量寿経‐上〕

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