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無量寿経 むりょうじゅきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無量寿経
むりょうじゅきょう

浄土教の根本経典の一つ (→浄土三部経 ) 。『大無量寿経』『大経』ともいう。康僧鎧訳。2巻。サンスクリット語原典 Sukhāvatīvyūhaのほかチベット語訳,漢訳も現存。漢訳は 12回翻訳され,うち5本が現存するが,それらの原典や相互関係などについては諸説がある。若干の漢訳本には中国での加筆挿入があると考えられる。本経の内容は,四十八願を成就した無量寿 (阿弥陀) 仏の修行とその果報,衆生が念仏を唱えて極楽浄土に往生することができる因果を説いている。

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デジタル大辞泉の解説

むりょうじゅきょう〔ムリヤウジユキヤウ〕【無量寿経】

大乗経典。2巻。魏の康僧鎧(こうそうがい)訳とされる。浄土教の根本聖典で、浄土三部経の一。法蔵菩薩が四十八願の大願を成就して阿弥陀仏となり、一切衆生を救済して極楽浄土に導くと説くもの。大無量寿経。大経。

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大辞林 第三版の解説

むりょうじゅきょう【無量寿経】

浄土三部経の一。二巻。252年、魏の康僧鎧こうそうがい訳と伝える。法蔵菩薩が四八の大願を立ててついに阿弥陀仏となり、衆生しゆじようを救うことを説く浄土教の根本聖典。大無量寿経。大経。双巻経。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無量寿経
むりょうじゅきょう

浄土教の根本聖典。『観無量寿経』『阿弥陀(あみだ)経』とともに「浄土三部経」の一つに数えられる。『大無量寿経』ともよび、『大経』と略称する。サンスクリット原典は「スカーバティー・ビューハ」Sukhvat-vyha(極楽(ごくらく)の荘厳(しょうごん))といい、およそ100年ごろ北西インドで編纂(へんさん)されたと推定される。『無量寿経』はこれを三国時代の魏(ぎ)の康僧鎧(こうそうがい)が漢訳したものと伝えるが、しかし実際は東晋(とうしん)の仏駄跋陀羅(ぶっだばっだら)(覚賢(かくけん))と南朝の宋(そう)の宝雲(ほううん)が421年に共訳したものとみられる。漢訳としてはこのほかに4種の異訳があるが、中国、日本では本訳の『無量寿経』がもっともよく用いられている。漢訳のほかにチベット訳があり、またコータン語訳、ウイグル語訳、西夏(せいか)語訳の断片もある。
 本経の内容は、過去久遠(くおん)の昔、法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)が無上なる悟りを得ようと志し、生きとし生ける者を救済するための本願として四十八願をたて、途方もなく長い間修行を重ねたのち本願を完成して、いまから十劫(じっこう)というはるか以前に阿弥陀仏(無量寿仏)となり、現に西方の極楽(安楽・安養(あんにょう))という世界(浄土)に住して説法していることを述べ、ついで極楽浄土の優れたしつらい(荘厳)を詳しく描写し、この極楽への往生を願う人々を上・中・下の3種類(三輩)に分け、念仏を中心とした種々の実践法によっていずれも浄土に往生しうることを説き明かしている。全体として浄土教信仰をもっとも組織的に説いたもので、この経典によって浄土思想が確立した。とくに日本では浄土教諸宗派の所依の経典とみなされたため広く流布し、本経の注釈書、解説書等も非常に多い。[藤田宏達]
『藤田宏達訳『梵文和訳 無量寿経・阿弥陀経』(1975・法蔵館)』

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