器世間(読み)キセケン

デジタル大辞泉 「器世間」の意味・読み・例文・類語

き‐せけん【器世間】

仏語人間などの生き物のよりどころとなる大地山河など有情うじょうを入れるうつわの意でいう。器世界

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精選版 日本国語大辞典 「器世間」の意味・読み・例文・類語

き‐せけん【器世間】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。二種世間三種世間一つ生命あるもののよりどころとなる山河大地などをいう。人間をつつむ自然環境。器世界。器間。器界。器世間境。⇔有情世間(うじょうせけん)
    1. [初出の実例]「一々各三種の世間あり。所謂五陰世間、衆生世間、器世間(キセケン)也」(出典:真如観(鎌倉初))
    2. [その他の文献]〔首楞厳経‐四〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「器世間」の意味・わかりやすい解説

器世間
きせけん

仏教用語。自然環境としての世界をいう語。仏教では世界を生じまた滅するものと考え,その世界を構成するもののうち,生命をもつものを衆生 (しゅじょう) 世間,または有情 (うじょう) 世間と呼ぶ。そしてこれらの生命をもつものが生存する場所である国土,山,川などを包括して器世間という。 (→世間 )

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