デジタル大辞泉
「因む」の意味・読み・例文・類語
ちな・む【▽因む】
[動マ五(四)]
1 ある物事との関係をもとにして、他の物事が存在する。つながりをもつ。「干支に―・んだデザイン」「憲法記念日に―・む番組」
2 かたい約束をする。かたい契りを結ぶ。特に、男女が深い関係をもつ。
「深う―・みぬる顔にて見れば」〈仮・仁勢物語・上〉
3 親しくする。親しく交わる。
「人ニ―・ム」〈日葡〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ちな・む【因】
- 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
- ① ある事の縁によって、ある事柄を行なう。関連する。つながる。
- [初出の実例]「物をまいるにちなうて膳をあけさまに教訓するぞ」(出典:漢書列伝竺桃抄(1458‐60)賈誼第一八)
- 「永代と称(よぶ)橋に因(チナメ)ば、長物語の拾遺別伝」(出典:人情本・英対暖語(1838)序)
- ② 堅いちぎりを結ぶ。男女が深い関係をもつ。結婚の約束をする。
- [初出の実例]「女のよめりを姻と云はよめりしてむこのをとこによりそうてちなみしたしむほどにぞ」(出典:玉塵抄(1563)二三)
- 「男(おとこ)異女(ことおんな)ありて、思ひくたびれて、千歳の中も離々(かれがれ)にて、深うちなみぬる顔にて見れば」(出典:仮名草子・仁勢物語(1639‐40頃)上)
- ③ 親しく交わる。親しくする。親しむ。
- [初出の実例]「かりそめも親類などにむつむつとちなみて置べし」(出典:多胡辰敬家訓(1544頃))
- 「とし比ちなみ置ける旧友・門人の情わすれがたきままに」(出典:俳諧・雪の尾花(1744))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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