日本大百科全書(ニッポニカ) 「国連食糧会議」の意味・わかりやすい解説
国連食糧会議
こくれんしょくりょうかいぎ
United Nations World Food Conference
1973年の国連総会決議に基づき、世界の食糧問題を議論するために74年にローマで130か国から1200人以上の代表を集めて開かれた会議で、世界食糧会議ともよばれる。会議は、すべての人が飢えと栄養不良から解放される権利があること、食糧増産と公正な分配に協力する国家の義務があること、発展途上国の食糧増産に先進国などが協力すべきこと、すべての個人と政府が飢餓を根絶するために緊急に行動をとるべきこと、などを指摘した大会宣言と決議を採択した。またこの会議は、それらを実施するために、世界食糧理事会、国際農業開発基金などの設立を提案した。それらは75年、77年に設立され活動している。
[佐分晴夫]