土壇原遺跡(読み)どんだばらいせき

日本歴史地名大系 「土壇原遺跡」の解説

土壇原遺跡
どんだばらいせき

[現在地名]松山市上野町

砥部とべ川と御坂みさか川とに挟まれた丘陵北端の台地(標高六〇メートル、比高五メートル、面積約一五ヘクタール)上にある縄文・弥生・古墳各時代の遺跡・遺構で、歴史時代の中世城塞の跡とみられるものも残存する。

これらのうち、方形周溝をめぐらした第五号古墳は中央に竪穴式石室二基をもち、それらの中から鉄剣・刀子・銅鏡を出し、さらにこの基盤層下には縄文早期の蔦島式に比定される無文厚手の土器を伴う一辺四メートルの浅い竪穴式住居跡の発見が報ぜられている。

第六号古墳も竪穴式石室で鉄剣と須恵器のほかに珍奇な須恵器の剣を出土、第七号古墳は方墳で周濠をもち、横穴式石室内には土師器・須恵器・鉄器・管玉・ガラス小玉などの出土がみられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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