土居原鑪跡(読み)どいばらたたらあと

日本歴史地名大系 「土居原鑪跡」の解説

土居原鑪跡
どいばらたたらあと

[現在地名]川本町川本

江川左岸、川下かわくだり村への渡船場近くの土居原で営まれた鑪。温湯ぬくゆ城主小笠原氏の旧臣三上氏は帰農して当地に土着、川本村と川下村間の江川渡船権をもち、渡利屋と称した。川本村の庄屋代々勤めていた。江川舟運を通して同川沿岸域から山小鉄を集めることができたことから、寛文元年(一六六一)鑪業を開始したという(光永寺文書)。最盛期の元禄正徳(一六八八―一七一六)頃三上家の持家は二千軒で、本宅には騎馬のままで通れる門を構え、大森おおもり代官所(現大田市)からとがめられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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