デジタル大辞泉
「在判」の意味・読み・例文・類語
ざい‐はん【在判】
[名](スル)
1 古文書の写しなどで、原本のほうにはここに花押が書かれているということを示す語。ありはん。
2 茶の湯で、香合、水指など茶器に、朱漆などで花押や署名が直書してあること。
3 花押を書くこと。または印を押すこと。
「俊寛がゆるし文、能登守教経と、―して渡さる」〈浄・女護島〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ざい‐はん【在判】
- 〘 名詞 〙
- ① ⇒ありはん(在判)
- ② ( ━する ) 花押を書くこと。または捺印(なついん)すること。また、花押・捺印などをして政務を処理すること。〔天正本節用集(1590)〕
- [初出の実例]「俊寛がゆるし文、能登の守教経と在判して渡さるる」(出典:浄瑠璃・平家女護島(1719)二)
あり‐はん【在判】
- 〘 名詞 〙
- ① 古文書の正本の写しや控えで、正文に花押(かおう)のしるしてあったことを示す語。ざいはん。
- [初出の実例]「与使者共相定、依件行之、不可違失、故下 寛徳二年五月十八日 案主清原 在判」(出典:内閣文庫所蔵文書‐寛徳二年(1045)五月一八日・関白家政所下文案)
- ② ( ━する ) 花押を書くこと。また、押印すること。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の在判の言及
【印章】より
…署名押印の様式は中世後期より近世へとしだいに定型化し,現行の署名押印様式の母型となった。古文書写しなどに〈在判(ありはん)〉と記されている判は花押のことであるが,これに対して印章は〈印判〉と称した。これによって印章は花押に大きく関係することとなる。…
※「在判」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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