…(2)〈官人〉に対する語で,位階・官職などの公的資格をもたないこと,およびその人を指す。特に南北朝・室町時代には,公家,武家,僧侶などに対する一般の庶民,民衆,世俗の人々の総称として〈地下人〉という呼称が広く使用されたが,そこでは多くの場合,個人の庶民ではなく集団として対象化されているところに特徴が認められる。荘園年貢の納入請負制度において,地頭請や守護請に対し,在地の農民である名主・百姓たちが惣村として年貢納入を請け負う制度を地下請といい,村人たちが必要な資材や労力を提供しあって一村共同で経営した網漁業を地下網といったごときは,この例である。…
※「地下人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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