地図記号(読み)ちずきごう(その他表記)map symbol; conventional sign

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地図記号」の意味・わかりやすい解説

地図記号
ちずきごう
map symbol; conventional sign

単に記号ともいう。地図に表現する対象の位置,形状性質または特徴を表わす文字,表意記号または区画ごとを塗りこめる色や地紋で,普通は慣用化されたものをさす。地図の内容を明瞭にし,図形を簡潔にするのに役立つ。地図ごとにそのなかで用いる地図記号を解説した表を掲載したものを記号表または凡例という。また凡例,縮尺,図名,発行者名,発行年などの地図の使用の参考となる事柄図郭内側外側に記載してあり,これらを一括して整飾という。図郭とは,地図内容を区切る区画線で,地形図では通常は経緯線や距離方眼線となっている。地図帳地図などには,裁ち落しの地図で図郭を示していないものもある。地図記号は点状だけでなく鉄道や送電線のように線状のもの,地形図における植生記号のような面的な広がりを示す地模様的な面状のものもある。一般に地図記号は対象物を連想しやすく,簡単でわかりやすく,同時に書きやすいようにデザインされる。たとえば2万 5000分の1の地図の記号では,形態的なものに温泉煙突,植生,橋,高塔など,表徴的なものに神社鉱山,港など,文字を記号化したものに学校など,シンボルマークを借用したものに郵便局病院などがある。地図ごとの地図記号に関する規格規則地図図式および地図図式規程という。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の地図記号の言及

【地図】より

…したがってその地図の目的,性格から考えて,重要でないものは省略し,重要なものは誇張して表現し,さらにまた全体のようすをおおづかみに表現するなどの手法が必要になってくる。またいろいろな記号(地図記号)も必要になってくる。とくに,地図上では,地表や海底の凹凸をなんらかの方法で平面上に表現しなければならない。…

※「地図記号」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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