日本大百科全書(ニッポニカ) 「地籍測量」の意味・わかりやすい解説
地籍測量
ちせきそくりょう
cadastral survey
cadastration
それぞれの土地区分(これを一筆地(いっぴつち)という)ごとにその位置、面積、形状を測量し、さらに所有者名などまで調査する測量作業。近代国家では各個人に戸籍があるように、各筆にも地籍を必要とする。
測量技術は5000年前のエジプトから、まず地籍測量のために発達してきたともいえるが、近代的な地籍測量はフランスのナポレオンが近代国家の基礎として始め、ヨーロッパ、アメリカ各国をはじめ、今日ではほとんど世界中の各国でもっとも重要な測量として実施されている。日本でも第二次世界大戦後に国土調査の一環として地籍測量が開始された。
[尾崎幸男 2016年11月18日]