地被植物(読み)ちひしょくぶつ(その他表記)ground cover plant

精選版 日本国語大辞典 「地被植物」の意味・読み・例文・類語

ちひ‐しょくぶつ【地被植物】

  1. 〘 名詞 〙 地表面や構築物を被覆する植物総称。芝類、蔓植物類、草本類、コケ類シダ類、ササ類などがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「地被植物」の意味・わかりやすい解説

地被植物 (ちひしょくぶつ)
ground cover plant

地被,カバープラントともいい,地表を低く覆う性質をもち,造園上は下草などに用い,また裸地の緑化用などに使われる植物をいう。形態から,草丈低く地表または半地下を横走する茎をもつ匍匐(ほふく)型,つるが広がるつる型,地際近くで多くの分茎を生ずる叢生型などがある。また日陰などにも使うために耐陰性の強い種類が多い。使用場所には庭園下層部をはじめ,街路,構造物の表面,岩壁など緑化困難な個所などがある。平面を覆うほかに,つる性植物は壁面などにも用いるが,支柱,網状物が支持用に使われる。花,葉,草型の美しい種類は観賞用にも供する。

 一般によく使われる種類は,草本ではコケ類,シダ類,ササ類,芝草類,クローバー類,ダイコンドラアオイゴケ変種)など,木本ではハイネズなどの匍匐性針葉樹があり,樹陰などに用いる耐陰性が強い種類に,草本のジャノヒゲ,シャガなど,木本のフッキソウヤブコウジなどがある。
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