アオイゴケ(その他表記)ponyfoot
Dichondra repens Forst.

改訂新版 世界大百科事典 「アオイゴケ」の意味・わかりやすい解説

アオイゴケ
ponyfoot
Dichondra repens Forst.

ヒルガオ科地面をはう,小さな多年草。茎は分枝しながら長く地面をはい,各節から細根を出す。葉は互生し,円形または腎円形の幅0.5~2.5cmの葉身が細い葉柄の先につき,基部は心形となる。晩春から夏にかけて咲く花は小さく,葉腋ようえき)に単生し,萼片は5,開花後も宿存する。花冠は径約3mm,深く5裂し,白色~淡緑色,おしべは5本。実は2個の分果から成る。道端などに生え,熱帯に広く分布し,日本では西南日本暖地に見られる。漢方では小金銭草として,全草を利用する。解熱黄疸などに使うという。また地面をはい,密におおうので,暖地の花壇などのグランドカバー植物として変種ダイコンドラvar.carolinensis Chois.が利用される。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アオイゴケ」の意味・わかりやすい解説

アオイゴケ
あおいごけ / 葵苔
[学] Dichondra micrantha Urb.
Dichondra repens Forst.

ヒルガオ科(APG分類:ヒルガオ科)の多年草。茎は地表をはって群がり、葉は小さく腎臓(じんぞう)形。4~8月黄色い小さな花が葉腋(ようえき)に1個ずつ開く。花冠は広鐘形で5裂する。果実は丸い2個の分果からなり、萼(がく)とともに毛がある。丘陵帯の道端や家の周りに生え、本州の関東地方以西、四国、九州、沖縄に生育し、世界の亜熱帯から熱帯にかけて広く分布する。和名は、葉がフタバアオイに似ており、コケのように丈が低いことによる。アオイゴケ属は茎は細く地をはい、花は小形。世界に14種あり、アオイゴケ以外はアメリカの熱帯から亜熱帯にかけて分布する。

[高橋秀男 2021年6月21日]

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百科事典マイペディア 「アオイゴケ」の意味・わかりやすい解説

アオイゴケ

ダイコンドラ

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