地面師(読み)ジメンシ

デジタル大辞泉 「地面師」の意味・読み・例文・類語

じめん‐し〔ヂメン‐〕【地面師】

他人所有地を利用して詐欺を働く者。

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共同通信ニュース用語解説 「地面師」の解説

地面師

所有者や相続人に成り済まして無断で土地売買し、代金をだまし取る人物集団標的となる土地の選別、所有者の偽装書類偽造といった役割を分担し、巧みな話術などで相手を信用させる。架空の身分を示す際のパスポート登記関連の書類などは精巧に作られており、公証役場でも見破れないケースがある。地価高騰に加え、所有者や行政の管理が行き届いていない空き地空き家が増えていることから、売買を巡る詐欺などの被害が相次いでいる。

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精選版 日本国語大辞典 「地面師」の意味・読み・例文・類語

じめん‐しヂメン‥【地面師】

  1. 〘 名詞 〙 他人の所有地を利用して詐欺をはたらく人。
    1. [初出の実例]「四月の末に至り、此地面師の時事に感ずることやありけん」(出典:東京日日新聞‐明治二一年(1888)六月一〇日)

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知恵蔵mini 「地面師」の解説

地面師

土地の所有者になりすまして不動産取引を持ちかける詐欺グループ。偽造文書を作成して土地所有者に断りなく登記の移転や書き換えを行い、不動産を第三者に転売して代金を騙し取ったり、借金担保に入れたりする。土地探し、偽造文書作成などの役割を分担し、事件ごとにメンバーを組み替えているとされる。地面師による詐欺被害は、地価高騰で土地取引が活発だった1990年前後のバブル期に多発したが、近年、再び被害が増加傾向にある。

(2017-8-7)

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とっさの日本語便利帳 「地面師」の解説

地面師

土地所有者が知らないうちに、偽造した印鑑証明書や委任状などを利用して、その土地の権利に関する詐欺を行う詐欺集団。土地を売買して手付金をだまし取ったり、借金の抵当に入れるなど様々な手口がある。

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