塩津浜村(読み)しおつはまむら

日本歴史地名大系 「塩津浜村」の解説

塩津浜村
しおつはまむら

[現在地名]西浅井町塩津浜

琵琶湖北岸の塩津湾頭、おお(塩津川)河口左岸に位置する。塩津湊は海津かいづ(現高島郡マキノ町)大浦おおうらとともに湖北三湊の一と称され、古代以来畿内と北陸を結ぶ重要な湊であった。「万葉集」巻九の「高島の阿渡の水門を漕ぎ過ぎて塩津菅浦今か漕ぐらむ」ほか当地を詠んだ歌が多い。「延喜式」主税寮越前国海路の条に「自敦賀津運塩津駄賃、米一斗六升、自塩津漕大津船賃、石別米二升、屋賃石別一升、挟杪六斗、水手四斗、自大津運京駄賃、別米八升、自余雑物斤両准米」とある。敦賀に集められた越前・加賀能登越中越後佐渡の六ヵ国からの物資は、塩津街道によって当湊に運ばれ、ここから湖上を大津に輸送し京都に運んだ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android