塩素水(読み)エンソスイ

デジタル大辞泉 「塩素水」の意味・読み・例文・類語

えんそ‐すい【塩素水】

塩素水溶液黄緑色をし、酸化作用が強く、漂白剤殺菌剤として使用

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精選版 日本国語大辞典 「塩素水」の意味・読み・例文・類語

えんそ‐すい【塩素水】

  1. 〘 名詞 〙 塩素の水溶液。黄緑色液体。濃溶液は酸化作用が強く漂白剤、殺菌剤に用いられるほか、分析試薬にも用いられる。

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化学辞典 第2版 「塩素水」の解説

塩素水
エンソスイ
chlorine water

塩素を飽和した水.塩素は水にかなりよく溶け(10 ℃,0.9972 g/100 g 水),その溶液は酸性を呈し,漂白作用がある.水に溶けている塩素の一部は,

Cl2 + H2O HClO + HCl

平衡により次亜塩素酸塩酸を生じる.この次亜塩素酸は不安定で,とくに光の作用のもとではすみやかに分解して酸素を放出する.

2HClO → 2HCl + O2

9.65 ℃ 以下で塩素水和物Cl2・8H2Oが溶液中に生成し,これは一種包接化合物である.塩素水は酸化作用が強く,漂白力があり微生物を殺す.分析試薬,殺菌剤,漂白剤,脱臭剤などとして用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「塩素水」の意味・わかりやすい解説

塩素水
えんそすい
chlorine water

塩素を水に通して得られる水溶液。常温では、水100グラムに約1グラム、容積で水1容に約2.2容の塩素が溶ける。塩素の臭気をもち、酸性を示し、漂白作用がある。これは、塩素が塩素分子Cl2として存在するほか、一部が水と反応し塩酸と次亜塩素酸を生じているためである。

 次亜塩素酸は不安定で、分解して塩酸と酸素になる。このため酸化作用が強く、インジゴリトマスなどの色素を脱色し、微生物を殺す。塩素水は分析試薬、殺菌に用いられるが、光により分解が促進されるから、着色瓶に入れて暗所に保存する必要がある。

[守永健一]

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改訂新版 世界大百科事典 「塩素水」の意味・わかりやすい解説

塩素水 (えんそすい)

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世界大百科事典(旧版)内の塩素水の言及

【塩素】より


[性質]
 刺激臭のある黄緑色の有毒気体で,通常二原子分子Cl2から成る。水溶液は塩素水という(後述)。アルカリ水溶液には溶けて,Cl+ClOとなる。…

※「塩素水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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