墨竹(読み)ぼくちく

百科事典マイペディア 「墨竹」の意味・わかりやすい解説

墨竹【ぼくちく】

墨一色で描いた竹の絵。起源は明らかでないが,晩唐〜五代のころ中国で描かれ始めたらしく,北宋時代文同蘇軾らの文人画家によって形式が整えられた。元代の管道昇倪【さん】(げいさん),王【ふつ】(おうふつ)らが著名。
→関連項目姜希顔高克恭呉鎮水墨画趙孟【ふ】趙令穣李【かん】

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普及版 字通 「墨竹」の読み・字形・画数・意味

【墨竹】ぼくちく

墨がきの竹。宋・軾〔文与可(同)の墨竹に題す、序〕故人與可、師王執中の爲に竹を作る。且つ執中に謂ふ、~子瞻(そしせん)(軾)の來るを待ちて、詩を其の側(かたは)らに作らしめよと。

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世界大百科事典(旧版)内の墨竹の言及

【四君子】より

…気品の高いことを君子にみたてた4種類の植物,すなわち蘭,菊,梅,竹をいう。水墨によるかっこうの主題として,墨竹は唐末,墨梅は北宋末,墨蘭は南宋末,墨菊は明より描かれたが,これ以降しばしば文人による墨戯として,さまざまな組合せで描かれた。類似の画題に歳寒三友(松,竹,梅)がある。…

※「墨竹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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