六訂版 家庭医学大全科 「外傷性胸部圧迫症」の解説
外傷性胸部圧迫症
がいしょうせいきょうぶあっぱくしょう
Traumatic asphyxia
(外傷)
どんな外傷か
外傷性胸部圧迫症は、外傷性
声門が閉じた状態の時に、胸部に大きな外力が加わると、静脈内の圧が著しく高くなり、
原因は何か
胸部の
症状の現れ方
顔面・頸部(首)の点状出血とチアノーゼ(皮膚などが紫色になる)、舌や口唇の
肋骨(ろっこつ)骨折や
検査と診断
受傷機転(きっかけ)、前述の症状、低酸素血症などから診断されますが、本症の存在を認識していさえすれば、顔貌を一見しただけでも診断は容易です。
治療の方法
外傷性胸部圧迫症自体に対する治療はとくにありません。
意識障害があれば気道の確保、低酸素血症があれば酸素吸入や人工呼吸療法、
応急処置はどうするか
意識障害を伴っていることが多いので、気道の確保が重要です。回復体位(
呼吸運動が十分でないと判断した場合は、負傷者を
呼びかけに対して反応が認められなければ、ただちに
益子 邦洋
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報