外考(読み)ゲコウ

デジタル大辞泉 「外考」の意味・読み・例文・類語

げ‐こう〔‐カウ〕【外考】

律令制で、外位げいの人についての勤務評定内位より昇進も遅かった。→内考

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精選版 日本国語大辞典 「外考」の意味・読み・例文・類語

げ‐こう‥カウ【外考】

  1. 〘 名詞 〙 外位(げい)考課。律令制では郡司国博士帳内資人などの位階通常の位階(内位)より成選年限は長く、その勤務評定の方法も内位と異なる。
    1. [初出の実例]「其国授刀兵衛々士及位子帳内資人。并防閤仕丁。采女仕女。如此之類、皆悉放還。各従本色。若有考者。以六年叙。一叙以後、自依外考」(出典続日本紀‐養老六年(722)閏四月乙丑)

がい‐こうグヮイカウ【外考】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、郡司、軍毅、国博士、国医師、帳内、資内などの官職につく者の成選年限(考限)をいう。一〇年を経てから勤務評定をして官位を上下させる。六年を経てから評価する内考に対する。げこう。
    1. [初出の実例]「若有考者、以六年叙、一叙以後、自依外考」(出典:続日本紀‐養老六年(722)閏四月二五日)

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世界大百科事典(旧版)内の外考の言及

【考課】より

…内長上は九等評価(上上~下下),内分番は三等評価(上~下)であり,考選によって内位(一般の官位)に叙されたので,〈内考〉とよばれる。つぎに外長上のうち,郡司四等官・軍毅は四等評価(上~下・下下),国博士・医師は三等評価(上~下)で,外散位も三等評価(上~下)であったが,外位(げい)を授けられたので,〈外考(げこう)〉とよばれる。そして六位以下の評価は最終的に式・兵部省で決定し,四,五位は太政官で決定して奏聞,三位以上は天皇の直裁であったが,大臣は評定対象外におかれた。…

※「外考」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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