内階とも。律令位階制で,外位(げい)に対する一般の位階のこと。正一位から少初位下まで30階。外位が外従八位下のように外の字を付すのに対し,内位は従八位下のように原則として内の字をつけない。一般の京官と国司などの職事官(しきじかん)と雑任(ぞうにん)がこれに相当。本来内位から外位に転ずることはなかったが,728年(神亀5)外五位と内五位との格差を設けてから,六位から五位に昇る場合に外五位をへて内五位に転ずる例も多くなった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…位階体系の中心系列である内位,傍系的な外位(げい),勲位を授けること。令制で位階を授ける方式は,内・外五位以上を授ける勅授,内八位・外七位以上を授ける奏授,外八位および内・外初(そ)位を授ける官判授に分かれるが,勲位は六等以上が勅授,七等~十二等が奏授であった。…
… 律令国家の支配身分を表示するものは各種の位階である。そのうち品位(一品~四品)は親王・内親王に授けられる位階で,諸王には一位~五位,諸臣には一位~初位の位階が授けられた(内位)。王臣の位階は一位~三位がそれぞれ正・従に,四位~八位は正・従がそれぞれ上・下に,初位は大・少がそれぞれ上・下に細分されており,合計30階からなるが,これらの有位者は官位の相当制によってその位階に応じた官職に任ぜられ,天皇の官僚として国家機構の維持・運営にあたったのである。…
※「内位」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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