2個以上の光子の吸収または放出を行う準位間遷移.この可能性を理論的に示したのはM. Göppert-Mayer(1931年)である.実験的には,マイクロ波・ラジオ波領域ではその後間もなく観測されたが,光の領域ではレーザーの開発によって,高輝度の単色光が得られてからである.1961年,W. KaiserとC.G.B. GarretによるCaF2中Euの2光子吸収の確認にはじまり,その後,多数の無機・有機の物質について2光子さらには3光子吸収が発見された.本来の光学的遷移は1光子的であり,したがって線形であるが,多光子遷移は非線形現象である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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