多宝如来(読み)タホウニョライ

デジタル大辞泉 「多宝如来」の意味・読み・例文・類語

たほう‐にょらい【多宝如来】

《〈梵〉Prabhūta-ratnaの訳》東方の宝浄世界の教主法華経・見宝塔品で、法華説法のある所に宝塔を出現させ、説法の真実を証明し讃嘆さんだんし、半座を譲って釈迦を請じ入れたという仏。多宝仏

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精選版 日本国語大辞典 「多宝如来」の意味・読み・例文・類語

たほう‐にょらい【多宝如来】

  1. ( 「多宝」は、[梵語] Prabhūtaratna の訳 ) 仏語。東方の宝浄世界にいるという仏。諸仏が法華経を説くとき、宝塔を出現させて説法を讚嘆することを誓ったという仏で、釈迦が法華経を説いたとき出現した塔中の仏。多宝仏。多宝。
    1. [初出の実例]「只今、多宝如来出現し給らんかしと覚えて」(出典:栄花物語(1028‐92頃)玉のうてな)
    2. [その他の文献]〔法華経‐見宝塔品〕

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