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日本での仏塔の一形式。古くは特定の形式ではなくたんなる塔の美称として用いられた。平面円形の塔身に方形の屋根をかけた一重塔をいう。工芸品や石造物に遺品が多い。現存する木造のものは埼玉県の慈光寺開山塔(重文)(1556)や東京の本門寺宝塔(1828)など数基。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…この塔形は日本へ仏塔を伝えた中国,朝鮮半島にはなく,日本で創始されたと思われる。平安時代初め,空海は高野山で大日如来の三昧耶形(さまやぎよう)をモデルにして毘盧遮那法界体性塔(びるしやなほつかいたいしようとう)を建立したが,この塔は三昧耶形そのままの宝塔形式(円形平面の一重塔)に裳階(もこし)(庇)を付けた二重の形式で,下重は方5間で内部には円形に並ぶ12本の柱列が2通りあったらしい。これを大塔(だいとう)形式ともいい,はじめは空海に関係の深い真言宗寺院で建てられたが,密教の盛行にともない,小型・簡略化して下重を方3間とし,内部の円形柱列をなくした現在みられる形式の多宝塔が,天台宗をはじめ他宗の寺院でも広く建てられるようになったと推考される。…
… 仏塔は仏教建築として輸入されたもので,材料は木や石が多く,鉄塔,銅塔,瓦塔,泥塔,あるいは紙に描いた画塔,印塔などもある。木造塔は多層塔(3,5,7,9,13層)と多宝塔が普通である。石塔は日本では小さなものしかなく,形式としては多層塔,多宝塔,宝塔,宝篋印(ほうきよういん)塔,五輪塔,無縫塔,笠塔婆などがある。…
※「宝塔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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