宝塔(読み)ほうとう

百科事典マイペディアの解説

宝塔【ほうとう】

塔の一種。多宝塔が2〜3層であるのに対し,単層のものをいう。空海が伝えたといわれ,金剛界大日如来をかたどったものとされる。多くは墓石に用いられ,宝形(ほうぎょう)の基壇に伏鉢(ふくばち)形の塔身を置き,宝形の屋根石を載せる。相輪をつける場合が多い。→

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大辞林 第三版の解説

ほうとう【宝塔】

珍宝で飾り立てた塔。
塔の美称。
多宝塔のこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宝塔
ほうとう

広義にはすべての仏塔に対する美称であるが、狭義には円筒形の塔身に方形の屋根を架け、頂上に相輪(そうりん)を立てた形式の一重塔をいう。平安初期に密教とともに伝来したが、宝塔の形は南天鉄塔(南天=南天竺(てんじく)で南インドのこと)に由来するといわれる。塔中より大日(だいにち)経が涌出(ゆうしゅつ)したとの説から、宝塔の造形は大日如来(にょらい)の三摩耶形(さまやぎょう)とし、大日如来の象徴とした。宝塔は石造塔に多く、木造建築としての遺構は少ない。また、塔身に裳階(もこし)のつく二重塔を多宝塔という。[工藤圭章]

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世界大百科事典内の宝塔の言及

【多宝塔】より

…この塔形は日本へ仏塔を伝えた中国,朝鮮半島にはなく,日本で創始されたと思われる。平安時代初め,空海は高野山で大日如来の三昧耶形(さまやぎよう)をモデルにして毘盧遮那法界体性塔(びるしやなほつかいたいしようとう)を建立したが,この塔は三昧耶形そのままの宝塔形式(円形平面の一重塔)に裳階(もこし)(庇)を付けた二重の形式で,下重は方5間で内部には円形に並ぶ12本の柱列が2通りあったらしい。これを大塔(だいとう)形式ともいい,はじめは空海に関係の深い真言宗寺院で建てられたが,密教の盛行にともない,小型・簡略化して下重を方3間とし,内部の円形柱列をなくした現在みられる形式の多宝塔が,天台宗をはじめ他宗の寺院でも広く建てられるようになったと推考される。…

【塔】より

… 仏塔は仏教建築として輸入されたもので,材料は木や石が多く,鉄塔,銅塔,瓦塔,泥塔,あるいは紙に描いた画塔,印塔などもある。木造塔は多層塔(3,5,7,9,13層)と多宝塔が普通である。石塔は日本では小さなものしかなく,形式としては多層塔,多宝塔,宝塔,宝篋印(ほうきよういん)塔,五輪塔,無縫塔,笠塔婆などがある。…

※「宝塔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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