夜久野城跡(読み)やくのじようあと

日本歴史地名大系 「夜久野城跡」の解説

夜久野城跡
やくのじようあと

[現在地名]山東町金浦

磯部いそべ川右岸、金浦かなうら集落の北、標高二四〇メートルの低丘陵に所在する。但馬丹波との国境に広がる夜久野高原の南端にあって、山陰道を押える要衝にある境目の城である。金浦集落との比高は約九〇メートル、高原との比高は約四〇メートル。標高二四〇メートルに位置する主郭は東西二三メートル・南北四〇メートルで、北側に一折れの坂虎口をもつ。主郭の七メートル下には、南側の曲輪(二一×一〇メートル)北西側の曲輪(一七×二八メートル)を通路(幅二・五メートル)で連結した帯曲輪があり、主郭の防御を固めている。とくに主郭北西の曲輪の一折れの坂虎口は西側を土塁で防御しており、新しい要素を有している。さらに主郭部の北西には尾根鞍部を経て尾根のピークに西砦が構築されている。中心郭(二〇×二四メートル)は自然地形を残して不整形であり、その西側に二段、北側に一段の小曲輪を構築している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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