金浦(読み)キンポ

デジタル大辞泉 「金浦」の意味・読み・例文・類語

キン‐ポ【金浦】

大韓民国京畿道キョンギド中西部にある市。漢江ハンガンの南岸に位置し、ソウル特別市の北西に隣接。西の江華島カンファドとは橋で結ばれている。金浦国際空港は旧金浦郡からソウル特別市に編入された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「金浦」の意味・わかりやすい解説

金浦(秋田県)
このうら

秋田県南西端、由利郡にあった旧町名(金浦町(まち))。現在は、にかほ市の北西部を占める地域。日本海に面す。旧金浦町は、1902年(明治35)町制施行。2005年(平成17)仁賀保(にかほ)、象潟(きさかた)の2町と合併して市制施行、にかほ市となった。JR羽越本線と国道7号(酒田街道)が海岸沿いを走る。古くは木の浦と称したが、近世初頭に金浦に改称した。大火にあい、「木」を焼けない「金」に変えたという。対馬(つしま)暖流の影響で気候温暖、サクラの開花は県内でもっとも早い。暖地性植物のタブの木の群落(県の天然記念物)がみられる。金浦港は古くからの風待ち港で、現在も船川(ふなかわ)港に次ぐ県内第二の漁港。ハタハタ、カレイ、タラ、サメ、ホッケなどを漁獲するが、ハタハタは近年急減した。米作が主で、野菜栽培、畜産の複合経営も行われている。南極探検隊の白瀬中尉の生家浄蓮寺(じょうれんじ)がある。勢至(せいし)公園には約2000本のサクラがあり、1990年(平成2)には白瀬南極探検隊記念館が開設された。

[宮崎禮次郎]


金浦(韓国)
きんぽ / キムポ

韓国(大韓民国)、ソウルの西に接する漢江(かんこう/ハンガン)下流の平野地域。金浦空港がある。西の江華島(こうかとう/カンホワド)とは橋梁(きょうりょう)で連結。ソウル、仁川(じんせん/インチョン)、江華の3地点の連絡、通過地として交通が便利である。漢江による土砂の堆積(たいせき)で土壌が肥沃(ひよく)であり、農耕に適する。米作が中心で、ソウルを市場とする近郊農業も活発である。

[森 聖雨]

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改訂新版 世界大百科事典 「金浦」の意味・わかりやすい解説

金浦 (きんぽ)
Kimpo

韓国,京畿道の中西部,京畿湾岸の郡。人口10万8824(1995)。北界を流れる漢江が形成した沖積平野である金浦平野によってほぼ覆われ,韓国有数の稲作地帯となっている。京畿湾岸沿いにみられる低平な丘陵地は,大消費地ソウル向けの園芸農業に利用されている。ごく狭い海峡(塩河)を隔てて江華島に対する。また,郡の南東にはソウル市の管轄区域に属する金浦空港がある(2001年仁川国際空港開港により金浦空港は国内線専用となった)。中心地は金浦邑。
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金浦 (このうら)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金浦」の意味・わかりやすい解説

金浦
このうら

秋田県南西端,にかほ市北西部の旧町域。日本海に面する。 1902年町制。 2005年仁賀保町,象潟町と合体してにかほ市となった。鳥海山の泥流からなる小丘が多い。土地改良を進め,低地は水田化された。ネギ,イチジクを特産。金浦港は県内有数の漁港。仁賀保にまたがり,江戸時代中期に築造されたといわれる由利海岸波除石垣 (ゆりかいがんなみよけいしがき) は国の史跡に指定されている。南極探検隊長白瀬矗の生家とその偉功碑がある。

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百科事典マイペディア 「金浦」の意味・わかりやすい解説

金浦[町]【このうら】

秋田県南西部,日本海に臨む由利郡の旧町。羽越本線が通じる。耕地は狭いが,米,野菜を多産,畜産も行う。漁業は,アワビ,エビの栽培漁業などをすすめている。弱電関連企業を中心に,電子機器産業も定着している。2005年10月,由利郡仁賀保町,象潟町と合併し市制,にかほ市となる。18.08km2。5078人(2003)。

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