大コロンビア(読み)だいコロンビア(その他表記)Gran Colombia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大コロンビア」の意味・わかりやすい解説

大コロンビア
だいコロンビア
Gran Colombia

1819~30年南アメリカ北部に成立した短命共和国。 19世紀初頭のスペインからの独立戦争は,独立派の内部抗争などのため一進一退であったが,19年8月 S.ボリバルの率いる革命軍がスペイン軍主力を破ってボゴタ占領。同年末,各派領袖がアンゴストゥラ (現ボリバル) に参集,当時のヌエバグラナダ副王領,ベネズエラ総督領,エクアドル一丸とする国家形成に合意,ボリバルを大統領兼最高司令官に選出し,大コロンビア共和国の創設を宣言した。 21年ククタで制憲会議を開き,正式に共和国が生れ,ボリバルが大統領に選ばれた。しかし独立戦争終焉とともに内部抗争が再燃,ボリバルの指導力も低下して,29年 11月ベネズエラが,30年9月にエクアドルが分離独立,31年残部 (現コロンビア,パナマ) はヌエバグラナダと国名を変え,大コロンビア共和国は解体した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「大コロンビア」の解説

大コロンビア(だいコロンビア)
Gran Colombia

1819~30

南アメリカ独立の指導者シモン・ボリーバル構想にもとづいて,1819年,南アメリカ大陸北部の旧ヌエバ・グラナダ副王領の地域に建設された共和国。独立後,地域間に軋轢(あつれき)が絶えず,30年に分裂して,コロンビアベネズエラエクアドルの3共和国となった。コロンビアは初めヌエバ・グラナダ共和国を称したが,86年現名に改めた。

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