大伝寺(読み)だいでんじ

日本歴史地名大系 「大伝寺」の解説

大伝寺
だいでんじ

[現在地名]東郷町引地

引地ひきじの西端に位置する。九品山と号し、曹洞宗本尊は十一面観音・阿弥陀如来。万寿元年(一〇二四)の開創で、大和当麻たいま(現奈良県當麻町)から同寺の練供養の儀式をもって中将姫の遺跡を引移したと伝える。応安四年(一三七一)羽衣石うえし城を築いた南条貞宗が再興し、応永一五年(一四〇八)三月、二代城主南条景宗が羽衣石に景宗けいそう寺を建立した際、当寺にも修理を加え景宗寺の住職を兼任させたという。慶長五年(一六〇〇)に焼失したが、景宗寺住職仙長は長和田なごうたの草庵にとどまって当寺の再興に努め、同一〇年秋に成就。この折二十五菩薩の面をつくり練供養を行ったと伝える。のち本堂が火災に遭ったが、享保年中(一七一六―三六)長和田の長伝ちようでん寺住職嶺堂によって再建されたという(「伯耆民談記」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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