大姉(読み)ダイシ

精選版 日本国語大辞典 「大姉」の意味・読み・例文・類語

だい‐し【大姉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 姉や、年長で婦徳の備わった女性を敬っていう語。
    1. [初出の実例]「大姉、煙を隔てて小妹を喚び、楼婆(〈注〉やりて)、火を踏で丫児を導く」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)四)
    2. [その他の文献]〔漢書‐外戚伝〕
  3. 仏語。比丘尼(びくに)または地位のある在家の女性信者を敬っていう語。仏門にはいった在俗の女性。〔書言字考節用集(1717)〕 〔行事鈔‐下三〕
  4. 仏語。女子の死後、その法名の下に付ける称号。男子の「居士(こじ)」に対するもの。
    1. [初出の実例]「今日聖珍大姉二七日念誦」(出典:実隆公記‐享祿元年(1528)閏九月九日)

おお‐あねおほ‥【大姉】

  1. 〘 名詞 〙 最年長の姉。長姉。伯姉。
    1. [初出の実例]「『娘などのあると聞きしはありや』『三人侍しは、大あねはなくなりさぶらひにき』」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大姉の言及

【戒名】より

… これでわかるように,戒名は本来は生前に仏教に帰依して優婆塞(うばそく),優婆夷(うばい),または沙弥,沙弥尼の戒律を受けたとき付けるべきものである。これを逆修(ぎやくしゆう)戒名というが,これを表すものが居士(こじ),大姉(だいし),信士,信女などの位号と呼ぶものである。これは生前に受戒入道して仏道修行をしたという意味である。…

※「大姉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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