大床(読み)オオユカ

デジタル大辞泉 「大床」の意味・読み・例文・類語

おお‐ゆか〔おほ‐〕【大床】

神社簀子縁すのこえん。→浜床はまゆか
寝殿造り・武家造りの、簀子縁内側の床。広庇ひろびさし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「大床」の意味・読み・例文・類語

おお‐どこ おほ‥【大床】

〘名〙
① 大きな床の間
南方録(17C後)書院「昔は大床、書院床、違棚さまざまの具をかざられ候へども」
② 棺を納める石、または木造はこ。そとがん。うわひつぎ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
建物の床(ゆか)の根太(ねだ)を受けるため、床の下の柱と柱の間に通す材。大引(おおびき)。〔日葡辞書(1603‐04)〕
和船の「床船梁(とこふなばり)」の別称。通常、床(とこ)というが、多数の船梁のうちでも船尾を固める重要な材で、舵床を兼ねるため特に太く造るところからいう。〔大住吉丸御造替日記(1826)〕

おお‐ゆか おほ‥【大床】

〘名〙
① 建物の縁(えん)。中世神社建築で用いられた語で、浜床に対する。
平治(1220頃か)下「君御浄衣にて、八幡へ御参り候ひて、大床にまします」
書院造りなどで広縁(ひろえん)をいう。
※室町殿屋形私考(1789)「広縁の事を大床と云ふなり」
古今著聞集(1254)二「冥官共は大床につらなり居たり」

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