朝日日本歴史人物事典 「大橋巻子」の解説
大橋巻子
生年:文政7.10.29(1824.12.19)
幕末の勤王家,歌人。江戸日本橋の豪商佐野屋孝兵衛(菊池淡雅,旧姓大橋)と歌人菊池民子の娘。幼いころより母に学び和歌に優れ,のち大国隆正らについて国学を修める。儒者清水正順(大橋訥庵)を婿養子に迎え,訥庵の開いた思誠塾や尊王運動を助ける。訥庵および巻子の弟教中が文久2(1862)年,坂下門外の変で投獄された折の経過と心境を綴った『夢路日記』は志士の間で評判となり出版された。<著作>『大橋巻子家集』(平泉澄・寺田剛編『大橋訥庵先生全集』下)
(柴桂子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報