大荒（読み）おおあれ

精選版 日本国語大辞典

おお‐あれおほ‥【大荒】

1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
2. ① はなはだしく荒れはてていること。また、そのさま。
3. ② 動作や感情がひどく激しく奔放になったり乱暴になったりすること。また、会議などが、ひどく紛糾したり、混乱したりすること。また、そのさま。「酒を飲んで大荒れに荒れる」
   1. [初出の実例]「歳暮の大荒、目をさまし候」(出典：森川許六宛芭蕉書簡‐元祿七年（1694）二月二五日)
4. ③ 天候が非常に荒れること。また、そのさま。ひどい暴風雨。〔書言字考節用集（1717）〕
   1. [初出の実例]「遠州灘で大荒れになって」(出典：思出の記（1900‐01）〈徳富蘆花〉二)
5. ④ 競技の勝負の状況や取引相場の動きがきわめて激しいこと。また、そのさま。「大荒れの延長戦」
   1. [初出の実例]「点とり俳諧の評ものには、古句はらみ句で手柄を顕し、大あれなどと組合にほこり」(出典：洒落本・無頼通説法（1779）)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【大荒】たいこう（くわう）

荒遠の地。また、空。宋・軾〔潮州韓文公碑〕鈞天(きんてん)人無く、悲傷す　謳吟(おうぎん)下招して、巫陽をはす　牲(ばくせい)卜、我が觴(しやう)（酒杯）を羞(すす)む　少(しばら)くも留まらず、我が涕(なみだ)滂(ばう)たり　然(へんぜん)被髮して、大より下れ

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出典　平凡社「普及版 字通」